友人の話

断っておくが、これは私の友人の話だ。


その友人には知り合ってから10年以上経つ異性の友人がいる。今までは某サ…じゃないや、さる大学のある同好会組織のなかで友人としてつきあいがある。その同好会組織は大学卒業後も結構な頻度で集まっては酒を飲んだりしている。


友人は、ある時を境に異性の友人を憎からず思うようになった。というか、好きになった。


友人はお酒を飲むのが好きで、相手も同じようにお酒が好きなので、数年前からたまに2人で飲みにいっている。因みに、数年前の時点では相手にはお付き合いをしている人がいたが、関係は芳しいとは言えなかった模様。相手はその恋人と1年くらい前に別れたらしい。


相手の異性には、大変に仲のよい同性の友人(ややこしいな)がおり、私の友人はその同性の友人に、相手の異性が自分のことをどう思っているのかをまず訊いてみた。脈があるのかないのかをね。そもそもそんなことを訊いてどうかなるのかという話は置いといてほしいとは、友人の談。


で。仲のよい友人は仲がいいだけあってそのへんの事情を心得ていた。曰く「10年以上友人としての関係が延々と続いてきているわけで、その同好会組織のなかで今更恋愛関係になるのは無理な話」という。


さて、その友人は、悩んでいる。

1)脈は全くないとは言えないが極めて弱い状況で、今後の関係にマイナスに作用することを承知のうえ敢えて告白する。

2)諦める。

まあ、普通は1)だと思うんですよ。何しろ、まだ直接本人に訊いてないんですから。賽を投げる前から勝負しない、みたいな感じだしね。ただ、今後の関係ってのも厳然と存在するわけで。すっぱりと関係が切れないという点がねえ。


2)はそういう意味では、今後の関係に何らの影響も及ぼさないものの、もしかしたら賽を振ればどうにかなるかもしれないわけで、それに背を向けて今後も関係を継続させるというのは如何なものかという気がする。


…。はっ。何だこれは。まるで自分のことのようにだーっと書いてしまったが、あくまでこれは「友人」の話だ。