『キック・アス』


今日は、かつてないほどの集中力をもって14:30に仕事を終え、浅草公会堂へ行った。それというのも、第3回浅草コメディ映画祭のプログラムの一つ「映画秘宝まつり」で先行プレミア上映される本作を観に行ったからだ。


帰省したときに前売り券を買おうと思ったら既に売り切れていて、何とか当日券を手に入れるしかない状況だったので、満を持して当日券の発売1時間前に会場に着いた。が、何とそこには既に30人くらいの列が。しかもどいつもこいつもボンクラそうな野郎ばかり。まず間違いなく(私も含め)全員童貞だろう。


当日券は無事に手に入れて、17:30から上映。観てきたぜー!


お話は。アメコミオタクでいじめられっ子の男子高校生が、「なぜ自分の周りにはヒーローがいないんだろう?誰しも憧れたことがあるはずなのに…。それなら自分でなってみるか」と、ネットでショボいウェットスーツとマスクを注文し、自警活動を始める。思わぬことから本気でヤバいことに巻き込まれて絶体絶命になるが、そこに突如小学生の女の子(多分)が現れ、悪漢どもをブチ殺してしまう。で、どーなる…?というもの。まあ、予告編を見ておくれ↓



最後の方で出てくる緑色のトンチキな奴が主人公。多分。紫色のカトーマスクみたいなのをしているのがヒット・ガール。


高校生が主人公で、準主人公が小学生。しかし、アメリカではR指定。誰が観るんだって?オタクとボンクラとロリコンに決まっとるわい!


予告を見ていただいただけで残酷描写てんこ盛りだってことがお分かりになると思います。が、Rなのは映像だけじゃない。父親に「I'm fucking with you, daddy(冗談だよ、オヤジ)」なんていうのは序の口。予告ではこんなこと言っちゃってます。


「OK you cunts. Let's see what you can do now.」


字幕では、最初は「雑魚ども」となってますが、劇場では「いいか、このオ×××野郎ども」となってました。戸田奈津子風に訳すなら、「よくって?、この女性器野郎ども」となるところだ。本作の字幕監修は町山智浩さんだったので、相当きわどいセリフが多かった。


しかし、ニコラス・ケイジは本っっっっ当に仕事選んでねえよな−。アカデミー主演男優賞を獲った人がやる役ではないだろうに。ニコラス・ケイジ演じる父親ことビッグ・ダディは、ヒット・ガールを学校にも通わせず、ある理由から彼女に殺人術をたたき込んでいる。そしてあろうことか自分もバットマンそっくりのコスプレをして自警活動をしちゃっているのだ。


原作はマイナーアメコミ(マーベルの)なので、アメコミの知識があった方が少し余計に楽しめるのかもしれない。けど、別に知らなくても大丈夫。R指定のバイオレンスオンリーの映画じゃなく、笑いの要素もバッチリ入ってる。劇場でみんなでワハハハ笑いながら観られるよ。


それにしても、日本の映画館ってなんで客席は水を打ったように静かに鑑賞してる(今日は違ったけどさ)んだろう?アメリカ人はもっと騒いでるよ。おれたちも昔、「志村、後ろ後ろ!」ってやってたんだからさ。


燃えよドラゴン』を劇場で観た後、人は決まって強くなったような気になるものだが、本作を観た後は、自分がロリコンなのではないかという気になってくる。注意が必要だ。自分がロリコンかどうかは分からんが、ヒット・ガールの女の子は好きだ。あ、これロリコンだな。


どうやら続編の制作も決まったようだ。最も心配なのは、ヒット・ガールの女の子が普通に成長してしまうのではないか、というところだ。大きくなったら大きくなった設定で話を作ればいいのだろうが、それだとロリコンが劇場に来なくなってしまう。別にアレか。他の人にやってもらえばいいか。


日本での本公開は来年だ。ここは公開されたら是非バシっと見ていただいて、スカッとしましょう。私ももう一回観に行くぜええ。デートムービーにお薦めだよ。ウソだよ。


一番グっときたセリフは、悪漢がお決まりの「Play time is over.」と言った後のヒット・ガールの「I've never played.」でした。長くなったのでこの辺で。



主観的面白さ:★★★★★/5