『トラック野郎 御意見無用』


ああ、お金は稼ぐか、遣わないかどちらか(又は両方)しなければ貯まらないのだなあ。


洋泉社からシリーズに関するムックが出ていたので、ちょっと気になっていたこの映画。最寄りのTSUTAYAにあったので借りたよ。一緒にロメロの『ランド・オブ・ザ・デッド』を借りたぞ。うかうかしてたら『サバイバル・オブ・ザ・デッド』の公開が終わっていたので、ちょっとショック。


お話は。全国を自慢のデコトラで走り回る菅原文太演じる桃次郎は、愛川欽也演じる金造と今日も荷を運んでいた。東北のトラック野郎御用達のドライブインの新しいウェイトレスに一目惚れした桃次郎。どうやら訳ありのそのウェイトレスに、何とか取り入ろうとする中、何やかんやと問題が起きて…というもの。映画冒頭↓


菅原文太と言えば、「朝日ソーラじゃけん」のCMの印象が強烈すぎて、役者としての仕事は『仁義なき戦い』(しかも1作目しか観てない)と『ハゲタカ』(これもほとんど観てないし)しか知らない私。コミカルな感じで演じている本作はかなり新鮮。


Wikipediaを見る限り、本作は夏休み後の興行用に作られたもののようで、あんまりヒットすると予想されてなかったようです。ところが、客が入りまくり大ヒットしたので急遽シリーズ化となったそうで。


元々ヒットが狙われてなかったせいなのか、私のおつむの程度が悪いせいなのか(たぶん後者だな)、話がとっちらかってる印象。あ、でも桃次郎と金造はあることがきっかけで一旦仲違いしてたのにいつの間にか仲直りしてたんだけど、ここの分からなさは、私の理解力の問題じゃないな。なぜか砂浜で仲直りするんだが、アレ、見る人が見ればBLではないのか。


別に、筋が分からないからダメ、ということじゃありません。楽しめた。娯楽要素多めだけど、それにとどまらず当時の社会批判(今日でも十分当てはまる)も盛り込んであり、私は好きですね。シリーズ全部は見ないかも知れないけど、いくつか見てみようかなー。


『寅さん』シリーズといい『トラック野郎』シリーズといい、日本人は、カッコつけてカッコつけてでもヒロインとはうまくいかないって話が好きなのかねえ。ってまあヒロインとうまくいっちゃったらシリーズにならないんだけどさ。


主観的面白さ:★★★/5