賭博

神戸へ出張してきた。遠いよ。


本を持って行かなかったので、キオスクで「チャンピオン」と「SAPIO」を買って新幹線に乗車した。「SAPIO」は普段は『ゴーマニズム宣言』を立ち読みするだけなんだが、最新号の特集が「賭博と闇社会の掟」とぶちあげてあったので、面白そうだから買ってみた。


角界野球賭博のこととか、闇カジノやネットカジノのこととか、溝口敦さんによる山口組の解説とか、パチンコ依存症のこととかが載ってました。


個人的に驚きだったのは、野球賭博って別にヤクザはそんなに儲かんないって話。仕切る組にもよるだろうけど、野球賭博のテラ銭(胴元に入る金)は賭け金の1割なんだと。つまり、力士が100万賭けても10万しか組には入らないのだ。一般に、公営ギャンブルはテラ銭が25%だということだから、ヤクザの方が真面目な商売をしているわけだ。因みに、パチンコのテラ銭は13%だというが、それ、本当かよ?って感じだ。


意外と実入りの少ない野球賭博だが、じゃあヤクザの主な収入源は何か。溝口敦さんの記事にそれについての記述があった。ちょっと古いデータだが、警察庁が89年に発表した「暴力団の年間収入内訳」で1位は覚醒剤で、4535億円。2位は賭博、ノミ行為で、2200億円だってさ。


いくら映画や漫画で「クスリに手を出すようなやつぁ極道のクズだ」みたいなセリフがあっても実際はおクスリでお金儲けしてんですね。


賭博、ノミ行為による収入は内訳で2位だが、野球賭博は今はもう下火で、流行りは闇カジノとネットカジノなんだそうだ。89年の時点でネットカジノなんてなかっただろうから、昔よりも賭博は儲かってるかもしれないのー。


あとはアレだ。パチンコこわい。まんじゅうこわい。「SAPIO」の記事によれば厚労省は現在、日本におけるギャンブル依存症の有病率について初めて本格的な調査をしているとのこと。詳しい報告の発表はまだ先だが、専門家に向けて一部が報告されて、日本人のギャンブル依存症率は世界でも類を見ないほどに突出していると。男性は実に9.6%(!)、女性は1.8%。欧米の数値はせいぜいが1〜3%っていうから凄え。依存の対象は8割がパチンコだって。


まあ普通に考えりゃそうだ。日本中、犬も歩けば棒に当たるほどパチンコ屋があるんだから。どんな田舎に行ったって、国道走れば絶対にパチンコ屋がある。っていうか、それしかない。田舎の娯楽はパチンコなのよ。競馬や競輪、競艇は、賭けたくても毎日は開催されてない。パチンコは1年365日やってるし、朝から夜中まで開いてるからね。


今のパチンコは液晶画面がついてて演出も派手だし、大当たり時の興奮はパチンコ黎明期とは比べものにならないはず。深夜のパチンコ番組を見たことがある方はお分かりだろうが、あの液晶は、大当たりがでるぞでるぞ、と過度の期待を打ち手に抱かせるように演出される。で、大体でない。でも、たまーーにでる。打ってる方はすんごい興奮するよね。金額もでかいしさ。依存しない方がおかしいよ。


ギャンブルは漫画で読んで楽しむのが一番です。どういう結論だ。